めざせナンバーワンDD

DDを極めすぎたアイドルヲタクの独り言

良席だったのを喜び過ぎたヲタクの末路


時は西暦2015年8月18日。

自担の誕生日だった。


去年は同担の友人数名とパーティをした。エセ美大に通うわたしが腕によりをかけてデザインした、写真入りチョコプレートやキュートなキャンドルがあしらわれた特注ケーキや、ひとつ八百円もする超巨大クラッカーでお祝いした。

しかし今年は自宅で慎ましやかに、彼がいるであろう方角に向かって1年の幸せを願う祈りを捧げ、うちわに向かって静かにおめでとうを告げた。

幸せな一日だった。

たまたまスペオキの女子ドルのワンマンライブのチケットの当落発表の日だった。当選した。幸せだった。

友達と連番する予定で当選確定していたチケットが届いた。かなりの良席だと直感した。幸せだった。

この間脳梗塞が見つかり後遺症で目が見えなくなっていた自宅で飼っている愛犬が、久々になんとなく見えているような素振りを見せた。家族全員で泣いて喜んだ。幸せだった。

今日はなんて素敵な日なんだろう。まるでフェリックスフェリシスをのんだハリーポッターかのように、すべてがうまくいった。

かのように思えた。

結論から言うと、わたしは自担の誕生日を嘔吐で締めくくることになった。原因は何か。

今日届いたチケットのことだ。わたしは密かに自分はあげまんだと思っている。手相にも出ている。自分名義はぼちぼちだけど、一緒に入る子が取るチケットはここのところ神席続きだ。
チケにアリーナの文字を見たらまずは他の会場のステージ構成を調べる。それがヲタクってもんだ。今回の相方はほぼ初心者の在宅ヲタ(ただし愛は大きい)だったので調査分析は全てわたしが受け持った。結果は微妙だった。センター寄りであることはほぼ確定と言って構わないだろう、ただし上手なのか下手なのかが微妙なのだ。
どっちがいいのだろう?わたしはそれを懸賞するために、あらゆる映像資料を引っ張り出し、両手にストップウォッチを持って曲ごとにお目当てのメンバーが上手にいるときと下手にいるときのタイムを5回以上計測。平均値を出し、単純に上手下手だけでなく彼のパートや振り付けでの見せ場なども正確にタイム計測をして、ステージ演出の移動のタイミングや通る場所等も確認し、「上手がいい」という結論に至った。
わたしの所持するチケットは、アリーナのブロックが8列構成であれば下手寄り、6列構成であれば上手寄りという、ある種賭けのようなチケットなのである。

こればかりはこんなにくよくよ悩んでいても当日になるまでは誰にもわからない、そう頭ではわかっているのにどうもモヤモヤしてしまうのだ。上手欲しいオバケが涙を流しながらひたすらタイム計測やポジション確認をしているとだんだん気持ち悪くなってきて、結果リバースしてしまうというわけのわからない状況。

わたしがDDをやる上でなるべく守ろうと思っている三ヶ条がある。飛ばない、積まない、他ステしない。この3つの頭文字をとって3Tと言っているのだが、まあ最後のひとつに関しては全く守れていないのだが、今回は他ステしたくても他ステできない事情がある。地元では一公演しか開催されないのである。

1回勝負。やるならとことん調べつくして一番楽しめる状況を作りたい、その一心で自慢のiMacをフル稼働させたのだが。
そしてすっかり病んでしまったわたしの友人への発言がこれだ。




もうだめだ…これで席が下手でスタトロが上手でドラマのせいで黒髪短髪とかにされたらわたしきたえーるで首つるわ…わたしの死後の骨は日生ときたえーるにそれぞれ祀ってください…あげまんであることは自負してるので「世界一のあげまんヲタク石碑」みたいなのつくってみんなが当選良席などのご利益求めてやってくるパワースポットにしよう





どう転んでもアリーナの構成は当日までわからない。
つまりJUMPの札幌公演入る人は一緒に楽しみましょう。